観光PRに活用
石垣市は映画やドラマのロケ撮影の受け入れやサポート業務をしている「石垣島フィルムオフィス」を今月末をめどに石垣市観光交流協会(高嶺良晴会長)に業務移管する。ロケ地になることで知名度アップによる観光振興などを目的に設置したが、受け入れ態勢の弱さに加え、積極的なロケ誘致が展開できずにいた。このため同協会に業務を移すことで、ロケ実績を分析し、明確化することで観光戦略に組み込み、現状を打破したい狙いがある。同協会では「島の良さを発信して、名前を売っていきたい」と観光ツールとして活用したい考えだ。
フィルムオフィスは2004年6月、市企画開発部観光課(当時)に事務局を設置。ロケ地やコーディネーター、宿泊施設の紹介、エキストラの確保、ロケ同行などの活動を実施。設置以降、ドラマでは日本テレビの「瑠璃の島」、NHKの「つるかめ助産院」、映画では「ニライカナイからの手紙」「恋しくて」「パッチギLove&peace」などが撮影された。
だが、同オフィスは協議会方式の運営で、参加団体の具体的な役割分担やロケを誘致する効果的な宣伝活動ができていなかった。
同協会は今後、実績を踏まえたロケ地マップをつくり、PRの媒体にする計画。
また、県内のロケ地探しや許認可申請など撮影の受け入れ、国内外の映画祭でのプロモーション活動を行っている沖縄コンベンションビューローの沖縄フィルムオフィスと連携する考え。沖縄フィルムオフィスは「石垣島|と問い合わせなどの情報を共有し、撮影支援を行っていきたい」としている。
新空港開港後にテレビ映像などを通じ、観光入域にもつながっているとみている市観光文化課では、ロケ受け入れの支援を継続するなど協力体制は維持する考え。
市観光文化スポーツ局の大得英信局長は「民間としての視点で活用してもらえれば、観光推進につながる」と期待を寄せている。