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石ムルクに防災備蓄倉庫 市内で2カ所目

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平久保の石ムルクに整備された防災備蓄倉庫と平久保自主防災会のメンバー=2日午後、平久保の石ムルク

 石垣市は地震や津波などで道路が寸断された場合、北部地域が孤立することを想定し、平久保地区の津波一時避難場所となっている「石ムルク」に防災備蓄倉庫を整備。2日午後、伊原間以北の住民約400人分の食糧を収めた。同日、平久保自主防災会(辻輝明会長)と同倉庫の維持管理について協定を結び、鍵を貸与した。市防災危機管理室によると、防災備蓄倉庫は市健康福祉センター敷地内に続き石ムルクで2カ所目。今後は西部地区にも備蓄の準備を進めていくという。

 同倉庫は軽量鉄骨造りで床面積は8平方㍍。2014年度沖縄振興特別推進市町村交付金を使い整備した。倉庫には玉子丼、ハヤシライス、アレルギー対応のカレーライスの3種類400食分を備蓄。毛布や仮設トイレなども収めた。

 食料の賞味期限は5年。倉庫内には太陽光発電で稼働する換気扇が設置され、食料は高温に耐えるようになっている。

 また、12年に平久保公民館敷地内に設置した防災資機材倉庫から発電機や救助工具、手動式浄水器も移管し、災害時に備える。

 平久保自主防災会の辻輝明会長(47)は、以前から資機材の保管場所について議論があったことを明かし「災害時の避難場所は石ムルク。必要なものを選別して、あるべき場所に配置できたと思う」と述べた。

 中山義隆市長は「北部地区は県道や国道が海岸線沿いの低地を通っており、災害時に孤立が予想される。救助が来るまでの備えが必要。有効に活用してほしい」と話した。

 これまで平久保地区は津波一時避難場所までの距離が遠く、時間がかかることから13年に「せんたくがーら」から「石ムルク」に変更。迅速な避難ができるよう避難路となる道路を整備。また、避難誘導標識が集落内に計104本設置されている。


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