地方の消費喚起を目的に、消費者が購入する価格に上乗せして発行するプレミアム商品券事業で、石垣市と与那国町は、商工会に委託して7月中に販売を開始する予定だ。両市町とも上乗せ率は20%。1万円で1万2000円分の商品券が買える仕組み。販売総額は市で2億4000万円、町で1800万円。市商工会は、全国で初めて電子クーポンで取り扱う。竹富町は旅行商品券として検討しているが、詳細は決まっていない。
市商工会によると、地域限定のポイントサービスを盛り込んでいるイオン琉球発行の電子マネー「石垣島ゆいまーるWAON」に、プレミアムとなる電子クーポンを付けて販売する。
カードは5000円単位で購入でき、1人で最大5万円まで。5万円分買った場合、その20%に相当する1万円が上乗せされ、6万円となる。すでにカードを持っている場合は、現金を支払ってチャージすることで購入する。使用期間は12月までを予定している。
同カードが使えるのは石垣島ゆいまーる加盟店となっており、現段階では22店舗と少ない。
このため、市商工会は加盟希望事業所を募っている。端末機設置には市の補助があり、事業者負担は1万円。端末月額利用料は2500円で1カ月間は無料。端末が届くまで2カ月を要することから、早めの手続きを呼びかけている。平田睦事務局長は「電子クーポンだと、カード1枚で決済できる。客も店側も決済が楽になる」と話している。
与那国町では7月中に紙幣型の1枚1万円のプレミアム付き商品券を1500枚販売。来年1月までの6カ月間、町内の事業所などで使えるようにする。
プレミアム商品券事業は、政府の緊急経済対策の地方創生交付金事業の一環。今年3月の2014年度補正予算で計上された。