ヤラブ並木の側枝新芽摘みをしていたら手押し車のお年寄りが散歩で通った。「ワダーサーフヤ シュズンディドゥ シキソンガ イイクトゥヤリャー グバリヨー マイフナー(君たちの作業は奉仕らしいね、いいことだからガンバレ、お利口さん)」と声かけられた。過分な励ましで恐縮至極▼スマムニは続く「ズブンナルカー ヤラブヌナルヌ ミツゲェ ウティ、パンヌヨーリキール ウイプトゥヌメーヤ ナブチクルブンキシャダル、ナルカ ウリン プツイヒリャー(時季になると、テリハボクの実が道に落下、足の弱った年寄りは、滑って転びそうになるので、できたらそれも拾ってくれないか)」▼確かに花の時期には実が歩道にも車道にもたくさん落ちている。だが実拾いを頼まれても現在の八重山ライオンズクラブと大浜中15期卒同窓会有志のボランティア態勢では、側枝新芽を摘む作業だけで手いっぱい。実を拾い掃き片づけるには、さらに人員を募って行わなくてはならない▼また拾い集めた実をどうするかも問題。ごみとして処分するのか、種子として苗木を作った方がいいのか。植物研究の前津栄信先生の話や古文書によると、昔はヤラブの実から油を採っていた由▼モロッコ旅行の高級土産としてアルガンの木の実から採った油をもらったことがある。誰かヤラブの実の利活用を研究してみませんか。(仲間清隆)
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