石垣市学力向上推進委員会(委員長・石垣朝子教育長)は8日、市民会館中ホールで総会を開き、本年度の学力向上対策として、放課後に実施している学習支援事業を中学生に拡大することを決めた。手始めに平野地区の中学生を対象に公民館で12日夜、開始式を行う。中学校での部活動については、学力向上推進要項(12―16年度)に終了時刻の厳守を明記した。
放課後学習支援事業は冠鷲プロジェクトの一つ。これまでは小学校のスポーツ少年団が対象だったが、15年度からは、学力向上に課題のある中学生を対象に実施する。平野地区のほか、大規模校でもモデル的に開始して実施校を拡大していく考え。
部活動を行う生徒の下校時刻は原則、夏期(4~9月)が午後7時、秋・春期(10、11、2、3月)が午後6時半、冬期(12、1月)が午後6時と設定。休養日を週1日以上とし、▽こどもの日▽旧盆▽年末・年始休(12月29日~1月3日)▽旧十六日祭▽家庭の日(毎月第3日曜日)を休みとする。定期テスト前の1週間は部活停止期間と位置づけている。小学校のスポーツ少年団にも、これに準じた取り組みを推進するとしている。
部活終了時刻の統一化に伴い、市教委は地域に対して児童生徒に帰宅を促す声かけの協力を呼びかけていく。
今年1月に初めて実施した県外での学力先進地域視察研修は本年度も行い、小中学校の教師や校長らを派遣する。
石垣教育長はあいさつで前年度の全国学力テストに触れ、「小学校のさらなる躍進と充実、中学校での改革をしていきたい」と述べた。