以前、体重計など計測器の大手メーカー・タニタの社員食堂が、全国の注目を集めていると書いたが、ほっともっとの商品に最近、タニタ監修弁当が登場した▼タニタ食堂は、管理栄養士が10年以上も改良してきたボリュームたっぷりながら、１食あたり約５００㌔㌍に抑えた定食を出して話題になり、レシピ本がミリオンセラーになった。おいしくて低カロリーの食事は理想とするもの▼沖縄の多くの家庭が塩分と脂分たっぷりの食事を取り、肥満が多いと指摘されている。このため何らかの疾病で入院する人も増えているが、健康をあらゆる角度から検討している病院食の評価はあまり高くない▼患者の声に応え、おいしい病院食づくりに取り組む病院も出てきているが、一般的には安心安全なヘルシー食を求める傾向にあるだろう。ところが、市内でカロリーを表示をしている食事処はごく一部。高カロリー食材を詰め込んだ弁当も多い▼飽食の時代で、長寿県といわれた沖縄も長野県に抜かれた。男性は上位クラスに入れない。肥満解消運動が推進されているが、肝心な健康食はなかなか普及しない▼多くの人が生活習慣病で悩んでおり、低カロリー定食や減塩料理、病気に合わせた弁当など需要は多いと思うが、なかなか商業ベースに乗らない。不思議だ。（黒島安隆）
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