植物防疫法で島外への持ち出しが禁止されているサツマイモなど移動禁止植物の周知徹底を図るため、那覇植物防疫事務所石垣出張所(大沼正明所長)は20日午前、南ぬ島石垣空港到着ロビーで本土からの観光客を中心に注意喚起のチラシが入ったポケットティッシュを配布した。
活動は同法に基づく植物等の移動規制に関する広報強化週間の一環として24日まで行う。南西諸島を含む県内では、サツマイモやカンキツ類などの農作物に甚大な被害を与えるアリモドキゾウムシやカンキツグリーニング病を媒介するミカンキジラミなどが発生。害虫が寄生する紅イモを含むサツマイモやヨウサイ、カンキツ類、アサガオ類などは苗や枝、葉に関係なく同法で県外持ち出しが禁止されている。
八重山管内では、2014年に島外に持ち出されようとした紅イモ1件(800㌘)、ヨウサイ1件(600㌘)を空港で回収するなど11年から14年までの4年間で7件発生。紅イモ1.6㌔、ヨウサイ1.4㌔、ゲッキツの苗木4本を回収している。
大沼所長は「人の出入りが多い時期に広報活動を強化し、移動禁止植物を知ってほしい。本土への害虫侵入を防止したい」と話した。