石垣市内で3月下旬から自転車の盗難被害が多発しており、八重山署(前田達史署長)は駐輪時に確実に施錠するよう呼びかけている。3月に発生した自転車の盗難は前年同月の3件から2倍以上の7件。4月に入ってからは5件起きており、すでに前年同月の1カ月間に発生した2件を上回っている。
同署では自転車を物色する不審者を発見した場合に110番通報するよう呼びかけるとともに、青色回転灯パトロール隊との合同パトロールなど地域と連携した取り組みで取り締まりを強化していく。
今年に入ってこれまでに確認された被害は計18件で、自転車の盗難被害が目立つのは新川小学校周辺の7件、石垣市役所周辺の6件、真栄里地区の2件など。10件は鍵が掛かっていない状態で盗まれていた。施錠していて盗まれたケースも8件あり、いずれもペンチなどで鍵を切断する悪質なものだった。
2カ所以上に施錠するツーロックの場合は被害届は出ていない。
八重山署の担当者によると、盗難に遭った自転車が持ち主が止めた場所の近くで見つかるケースがあることから「軽い気持ちで足代わりに拝借し、『近くに戻したから大丈夫』といった感覚ではないか」と推測、「万引と同様に自転車盗が犯罪だという意識がない」と話す。
自転車を盗んだ場合、窃盗罪で10年以下の懲役、または50万円以下の罰金を科される場合がある。