八重山保健所がまとめた管内の2014年海洋危険生物被害状況によると、ハブクラゲやカツオノエボシなどによる被害は前年より30件多い72件で、過去10年間で最も多かった11年の71件を上回った。市町別では、竹富町が43件で前年の8件の5倍以上だった。石垣市は29件(前年33件)、与那国町0件(1件)。
管内で発生した被害が過去10年で最多となったことについて、同保健所では「観光客の増加で、被害に遭う人も増えたのかもしれない。海で遊ぶ前に危険生物などのことを知り、予防策や被害に遭った際の正しい対処を学ぶことが大切」としている。
72件の内訳はハブクラゲが31件、カツオノエボシが23件、クラゲ類11件、カサゴ類2件、オコゼ類1件、ガンガゼ1件、不明3件。被害に遭った状況は遊泳中の49件が最も多かった。
竹富町では小浜島東側や南風見田の浜、マルマビーチ、イーダ浜、コンドイビーチ、ニシ浜、星砂の浜など、石垣市では米原海岸や川平湾、名蔵湾などで被害が起きている。
同保健所によると、竹富町内でクラゲ侵入防止ネットを設置しているビーチは小浜島のはいむるぶしビーチだけ。このため、観光客数の増加とともに被害件数も増えたとみている。
同保健所では、クラゲ侵入防止ネット設置ビーチや危険生物の種類、被害に遭った際の対処法をホームページ(http://www.pref.okinawa.jp/site/kodomo/hoken-yaeyama/)で紹介している。