あなたの話し言葉、変よと家人が言う▼定年後、村の方言を話す機会が増えたこともあって、ヤマトフツ(共通語)でしゃべっているつもりの会話の端々に方言が交じり相手に通じているのか気になるらしい▼例えばこうだ。方言のみだと「ぶがろーりたさ(お疲れでしょう)んめーま(少し)かたんごーりゃー(横になられては)」を「お疲れでしょう、少し傾かれたら」と真顔で言っているという。少し傾いては変じゃない。相手は、何度どう傾いていいのか分からず休息どころではないはずよとの由▼われ知らず使っている方言交じり言葉は数多く、きいやま商店の歌うドゥミンガセを強調した「どぅみんがひみり(思いっきり力強く)」を「どぅみんがしてご覧」、「○○ゆ みーくい(誰それに会ってくる)」を「○○を見てくるね」▼奇声を発し騒ぐ若者たちへ「んがまはーぬ(うるさいわよ)」の意で「んがまさい」。語尾の「さい」交じり言葉は数多く「あっぱりさい(かわいい)」「ほーがさい(変てこ)」「おーまさい(あーいやだ)」「ゆっくさい(欲張り)」など▼小説「オキナワの少年」で方言を交えて日本語表記の可能性を期待され芥川賞を受賞した東峰夫の例もあり、スマフツ(村の共通語)もいいと思いますがやはり「ほーがさい」ですか。(仲間清隆)
↧