【与那国】与那国町議会(糸数健一議長)の3月定例会は30日、糸数議長と大宜見浩利副議長が16日以来2週間ぶりに出席し、正常化した。本会議前に糸数議長は「自分のために議会の空転が続いたことをおわびする」と陳謝した。
外間守吉町長は「正常に戻って安堵(あんど)している。正副議長が議会を運営するのが一番望ましい」と話している。
町議会では、2月22日に実施された与那国島への「自衛隊基地建設」の民意を問う住民投票の結果をめぐり、与野党が対立。
16日の本会議で野党側は、駐屯地への給水施設整備に向けた測量設計委託費670万円を盛り込んだ簡易水道事業特別会計予算の委託費を削除する修正動議を提出。
これに対して、与党側は「住民投票で民意が示された」として野党側を批判。糸数議長らは「野党多数のままでは何もかも否決されかねない」として17日に辞表を提出していた。
野党の田里千代基町議は正副議長の出席について「2週間も出席せず、議会を混乱させたことは大きな問題。本会議でしっかり説明し、謝罪すべきではないのか」と述べた。
この日の本会議は2015年度町国民健康保険特別会計など総額6億2180万円規模の特別会計予算案6件をいずれも全会一致で原案通り可決した。
与党の前西原武三町議は法事のために欠席した。