県立八重山病院(依光たみ枝院長)は10日、血管のつまり具合や形態異常を起こした部位を含むすべての血管を3D画像で解析できる最新の「360度回転式血管造影検査システム機器」を導入。23日までに3件の検査を実施した。同機器の導入は県立病院で初。移転後も活用できる設計となっている。
最新機器の導入で、一度に多方向の撮影が可能となり、検査後、瞬時にCT画像で血管を立体的に映し出せるようになった。また、がん腫瘍や血管治療をガイドリングする解析機能で手技時間の短縮とX線による被ばく量も減少する。
中澤進技師長は「優れた機器の導入で緊急時の対応にも幅が出た。クオリティーの高い医療を郡民の皆さんに提供したい」と話した。依光院長は「新型機器の導入で市民が安心して検査できる」と語った。
従来の機器では、頭部や腹部、四肢などの血管検査が限定されていたほか、経年劣化で安全性の確保や画像解析の劣化が問題視されていた。
また、機器の入れ替えに伴い、2月6日から3月9日まで血管造影検査を休診し、石垣島徳洲会病院に検査を依頼していた。