デイゴの花が咲くと入学式の季節。スーパーなどでは入学準備特設コーナーにランドセルが並び、定番の黒や赤のほかピンク、茶、紫、水色とこんなにもカラフルで多様化しているとは▼今どきのアニメキャラクターや刺しゅうのデザイン、また今年は県内初、石垣牛の革を使いミンサー模様をあしらった製品も発売され話題に。値段も2、3万円台から6万円台の高級感漂うものまであるのには驚いた▼「女の子が黒や紺を持ってもおかしくないけど男の子が赤とかピンクは変よね?」という話題になった。ピンクが好きな男子もいると思うし、だめな理由はなにもない。でも親は素直に「ピンクでもいいんじゃない」と言えるだろうか?▼友達にからかわれないか、変な子と思われないか…など親の方が「男子は黒か紺」という固定化した考えがあるのでは▼男女共同参画社会基本法が公布された1999年ごろから家庭科の男女共通授業や、男女ともに「さん」付け、出席簿の男女混合名簿など教育現場でのジェンダー問題も多少は改善されているようだ▼でも残念ながら郡内は「男女別名簿」が多数派だし、まだまだ「男だから、女だから」という性別による固定的な区別は根強いように思う。子どもたちの自由な選択や柔軟な感覚を素直に育てていける学校や地域がいずれくるのだろうか。(辻本順子)
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