JAおきなわが指定管理者として運営する竹富町小浜製糖工場が原料増産による操業期間の延長で工員確保ができず、25日以降の原料搬入ができないことになっていることが18日分かった。同日、町役場でJAの砂川武彦工場長と生産農家の大久研一氏、野底忠農林水産課長らが対応を協議した。大久氏と野底課長が受け入れ期間の延長を求めたのに対し、砂川工場長は「工員が引き揚げる状況での操業は難しい」と話した。
小浜製糖工場は1月24日に2225㌧の原料搬入を見込んで操業を開始。18日時点で予想原料が3000㌧前後と大幅に上方修正されたことで、操業終了も当初予定の3月15日からずれ込んでいる。
工場で働く工員が3月下旬には本土に帰るため、工場で働く人員を確保できず、工場側は搬入受け入れを24日午後5時までと指定。「搬入できない原料は20~30㌧残る可能性がある」(砂川工場長)という。
大久氏は「工場の立場は理解できるが、農家はどうなるのか。このままでは安心して増産も図れない」と搬入受け入れの延長を求めた。同席した野底課長も「行政としてもすべての原料を受け入れできるように取り組んでほしい」と求めた。
砂川工場長は「買い取りについては政策的な面もあって判断できないが、工員が引き揚げる状況で操業を続けるのは難しい」と理解を求めた。
小浜島では、昨年も小規模ながら搬入できない原料が発生し、春植え用の苗として農家が使った経緯もある。また、操業を終えたJAおきなわ与那国支店でも同様に原料が搬入できなかった。