3月定例石垣市議会(知念辰憲議長)は10日、長浜信夫、東内原とも子、仲嶺忠師、箕底用一、長山家康の5氏が一般質問に立った。当局側は、県外への児童生徒派遣費補助額の増額に向けて調整する意向を示し、ふるさと納税制度に斬新な発想を取り入れていくと明言。子ども子育て新制度に伴い、保育士を23人確保したと報告した。施政方針で言及のあった法定外目的税については新年度から本格的に議論する方針を明らかにした。
児童生徒派遣費補助は県外の場合、渡航費1万5000円となっており、これについて箕底氏が宮古島市の2万2500円(児童)、3万8000円(生徒)を参考に「実態に合わない」と増額を要望。成底啓昌教育部長は「実態把握に努め、関係機関と調整して保護者の負担軽減を図りたい」と答えた。
ふるさと納税制度では、長山氏が寄付額の半分を返礼の特産品に充てている事例などを紹介しながら魅力ある取り組みを要求。嘉数博仁企画部長は「特産品を見直したり、ポイント制を出したり、斬新な発想で取り組みたい。状況に応じて予算額も設定(増額)する」と述べた。
保育士の確保については知念修福祉部長が「現在23人を確保し、うち16人が保育所や幼稚園の預かり保育への配置が内定している」と述べ、臨時保育士らの処遇改善についても新年度予算に総額4350万円を計上していることも説明した。
法定外目的税については嘉数企画部長は「これまでは議論のテーブルに乗らなかったが、やっとテーブルに乗せて前向きに検討することになった」と述べた。
質問した仲嶺氏は、観光客を対象とした目的税とし、ホテルから徴収すべきではないかと提案。嘉数部長は「全部含め、さまざまな角度から議論したい」と答弁した。
スカイマークの撤退発表に伴って明らかになった、既存航空会社は新規参入会社より低く設定してはいけないとする国交省の通達に関連し、長浜氏が「交通政策のあり方について、郡民大会を開催して決議文をもって国に要請すべきだ」と訴え、嘉数部長は「離島住民の足としてもっともなこと。状況を見極めて対応したい」と述べた。