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午のごとく駆ける年に

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■さらなる観光振興を

 2014年が明けた。昨年は南ぬ島石垣空港開港効果で入域観光客の大幅増があり、観光関連業界を中心に八重山の経済が活気にあふれた年だった。今年は開港から1年が経過する。昨年の観光客増が一過性のブームだったのか、昨年に増して観光入域が伸び、しっかりと定着するのかを見極める重要な年となろう。

 2月1日には千葉ロッテマリーンズの石垣島キャンプが始まる。初の1・2軍合同キャンプだ。2月16日には市営野球場でオリックスとの初のオープン戦開催も決まった。これも好調な観光の後押しとなりそうだ。

 長年の役目を終え、新空港開港に伴い閉鎖された旧石垣空港の跡地利用が今後の焦点だ。県立八重山病院と石垣市消防本部の移転が決まっているが、その他の跡地利用はまだ具体化していない。広大な面積に加え、高台という防災的にも好立地なだけに有効活用を期待したい。

 

■期待と不安が交差 

 第1次産業は、昨年は畜産が過去最高値に沸いた。今年も高値は持続しそうだ。さらに今年は、食肉加工の拠点となる新食肉センターが完成し、4月から海外出荷も見据えた近代的な施設として供用が開始される。今後、施設を有効活用するためにも、肥育牛など飼養家畜の増頭が求められる。

 一方、TPP交渉が最終局面を迎え、今年の早い段階で決着しそうだ。国は重要5品目の除外を求め、交渉しているが、最終的に守れるのか未知数だ。守れなかった場合、郡内のサトウキビを中心とする農業が壊滅的な被害を受けるのは確実なだけに、国には、交渉脱退の覚悟で粘り強く交渉してほしいものだ。

 一方、島内の国営土地改良施設を再編整備する国営土地改良事業「石垣地区」が本年度からスタートする。関連事業を含めると総額760億円もの巨大プロジェクトだ。

 島内の五つのダムを連結し、農業用水の再編整備を行うことで、これまでダム水が供給できていなかった北西部地区まで水を送ることが可能になる。

 

■間違いのない選択を 

 今年は選挙の当たり年。3月の石垣市長選に始まり、9月の市町議選、そして11月には県知事選が控えている。特に市長選挙は、向こう4年間の石垣市のかじ取り役を決める重要な選挙。与党側は2選を目指す現職の中山義隆氏(46)で一本化。一方、野党側は前職の大浜長照氏(66)を擁立し、市政奪還を目指す。目立った争点が無く、4年間の中山市政の評価を問う選挙となりそうだ。

 市長選の結果が、市町議選の人選にも大きな影響を与える。県知事選に弾みをつける意味でも、重要な選挙だ。有権者には各候補者の政策や人柄、実績などさまざまな要素を判断し、間違いのない人選をしてもらいたい。

 今年は、1964年6月1日の石垣市と旧大浜町合併から50年の節目の年。市ではこれを記念し「大浜町之碑」の建立を計画。碑文起草委員会を立ち上げ、文案作成に着手している。合併半世紀を考える日にしたい。


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