【西表】竹富町が整備を進めている西表製糖工場は26日までに本体部分が完成し、西表糖業(金城一夫社長)は20日から原料の圧搾試験を行うなど、3月19日の今期操業開始に向けて準備を進めている。操業は6月までかかる見込みだが、生産者は、刈り取り作業員の確保と暑さへの不安を募らせている。
同工場の本体部分は26日に工期を迎え、建屋部分はこの日までに国の完成検査を完了。プラント工事は3月上旬に検査が行われる予定で、工事は構内の舗装や周辺部分の用地造成を残すのみとなっている。同14日には落成式を予定している。
同社の圧搾試験はサトウキビ11㌧を搬入して行い、プラント業者と微調整を重ねながら原料を4段階に分けて圧搾している。
同糖業の立津政順特命参与は「圧搾は機械の微調整が必要になる。操業までの期間で圧搾の調整は順調にいく。操業開始日は変わらない。(来月)17日には原料を搬入したい」と話している。
西表島サトウキビ生産組合の山城富正組合長は「農家はサトウキビを刈り取る人手を探せなくて困っている。ここ数日は気温も上がっており、こんな暑さの中でどうするのか」と刈り取り作業への不安を隠さない。
同工事は当初、昨年12月に完成する予定だったが入札不調で発注が遅れ、鉄鋼資材の搬入も予定通りに進まなかったことで大幅な工期延長となった。
このため、例年12月上旬〜3月中旬となる操業時期は3月中旬から6月にずれ込むことになる。