指定袋に入った家庭ごみ、缶類、ペットボトル、弁当容器、ラジカセ、冷蔵庫、和式便器、ベッド、さらには仏具や社名入りの給与袋…。新川川沿いは昨年7月から県の委託を受けたNPO法人花と緑の石垣島(波平長吉理事長)の除草作業で管理が行き届く一方、これまで樹木や雑草に覆われていたごみが多く確認されるようになっている。通路はウオーキングやサイクリングコースとして利用されており、快適性を確保するためにも不法投棄対策が求められそうだ。
県が改修中の新川川は全長3.74㌔。このうち整備が終わった3.12㌔の通路をNPOが受託管理。通路の端から河川側に1㍍の範囲で除草したり、ごみを拾ったりしている。
通路に生い茂った樹木や草を刈り取っていくうち、隠れて見えなかったごみが出てきた。清掃した後も捨てられるケースも多い。
石垣市環境課によると、不法投棄される場所は▽舗装されて車両が入りやすい▽外灯などがなく人目につきにくい▽茂みなどがあって投棄したものが隠れやすい―などの共通点がある。新川川の通路もこれらに該当する。
NPOのスタッフは、県から指定された範囲の周辺でもボランティアでごみを集めているが、斜面が急な上、樹木や雑草が繁茂しているため、下の方には行けない。
波平理事長は「最初はこんなにごみがあるとは思わなかった。清掃した後も、いたちごっこのようにまた捨てられる。下の方にはまだまだいっぱいごみがあるが、ボランティアでは限界」と話す。
県八重山土木事務所河川都市港湾班では、治水目的で斜面に繁茂している樹木や雑草を除去する工事を近く予定しており、NPOと情報を共有しながら実施したい-としている。