【黒島】「小さな島から見いだす大きな可能性」をテーマにした第23回黒島牛まつり(同実行委員会主催)が22日、黒島多目的広場で開かれた。午前中はあいにくの小雨で客足は鈍かったものの、午後から好天に恵まれ、島内外から訪れた約2500人(主催者発表)が牛との綱引きや牛が当たる抽選会など牛づくしのイベントを満喫した。
舞台は保育園児のかわいらしい「ヤーヤー棒」で幕開け。八重山高校郷土芸能部の舞踊や黒島出身の島仲久ライブなどが次々に繰り広げられた。
体験イベントの「牛との綱引き」では4チームが体重約800㌔の闘牛「ミルク」に挑戦したが、圧倒的な力の差で完敗。2人一組で約10㌔の牧草の束を制限時間内に積み上げる初の企画「牧草タワー」には飛び入りを含む9組が出場し、会場を盛り上げた。
グルメコーナーでは定番の牛汁やステーキをはじめ、今回は牛もも肉のくし焼きや肉巻きおにぎりも登場。肉みそそばや黒島産のアーサ汁なども販売され、観客が島の味に舌鼓を打った。
牛1頭が当たる抽選会では石川県から西表島への旅行中、初めて黒島を訪れた中屋明さん(71)が夢の牛1頭を射止め、「どうしたらいいのでしょうか」と困惑しつつも「来年もまた来たい」と喜んだ。
竹富町内の小学生を対象にした牛まつり図画コンクールの表彰式もあり、低学年は上原秋花さん(古見小1年)、中学年は玉代勢元人君(黒島小4年)、高学年は玉代勢元稀君(黒島小6年)がそれぞれ最優秀賞に輝いた。