【与那国】22日投開票の与那国島への「自衛隊基地建設」の民意を問う住民投票に向け、住民投票を成功させるための実行委員会(上地国生委員長)は20日夜、祖納の町役場近くの広場で総決起集会を開き、住民投票での勝利に気勢を上げた。上地委員長は「戦争のための自衛隊基地を造らせてはならない。レーダーの電磁波は健康被害を与え、自衛隊に支配される要塞(ようさい)の島になる」と、住民投票で陸自基地建設にノーを突きつけるよう訴えた。
会場には、平和のシンボルのハトの羽と与那国島の地図が描かれたそろいのジャンパーに身を包んだ実行委員会のメンバーなど、基地建設に反対する大勢の町民が詰めかけた。 主催者代表あいさつで上地委員長は「市町村合併でノーと答えたように、自衛隊反対の意志を示そう」と町民の団結を訴えた。
与那国改革会議の崎原正吉議長は「町長も任期が切れればただの人。将来、レーダーの電磁波で健康被害が出た場合、誰が責任を取るのか」と町長の責任を追及。「22日の投票では反対に○を書いて勝利をおさめよう」と呼びかけた。
仲里利信衆院議員と高嶺善伸県議、井上美智子市議、長浜信夫市議が激励に訪れ、仲里衆院議員は「軍隊は住民を守らない。いつ爆弾が落ちてくるか分からない場所に観光客はこない。自衛隊基地建設を許してはならない」と陸自基地建設反対をアピール。
高嶺県議は「辺野古と与那国の問題は一緒。地域の声をしっかり上げていこう」、井上市議は「沖縄は周辺の国と仲良く交流してきた歴史がある。これからも争いではなく近隣諸国との交流で発展していくべきだ」とそれぞれ訴えた。
最後は全員で与那国青年会歌を歌い、「頑張ろう」を三唱した。