石垣市は18日までに、旧石垣空港跡地(約50㌶)の土地利用基本構想案をまとめた。津波浸水予測区域外にあることから防災拠点と位置づけ、消防本部の急患ヘリポート周辺に防災公園を導入、消防本部と跡地に移転する予定の県立八重山病院などが連携した医療福祉拠点も目指すとしている。さらに防災機能を強化する観点から、跡地を横断して国道390号とタナドー線を結ぶ幹線道路も複数確保するとしている。市は、市街地再編の位置づけや周辺地区の取り扱いなどを盛り込んだ具体的な跡地利用計画を2015年度で策定する予定だ。
構想案を盛り込んだ跡地利用計画検討業務報告書案によると、跡地を開発する意義として▽市街地の再編▽防災機能の向上▽高齢化社会への対応▽新空港と石垣港の中間地という地理的条件を生かした観光機能や物流機能の導入|などを挙げている。
構想案では▽市民サービス▽健康・福祉▽観光・産業▽観光・文化|の四つのエリアにゾーニング。市民サービスゾーンで防災や医療・福祉の拠点を目指し、消防や病院、防災公園、地域医療連携、生活利便施設の機能の導入をイメージする。
防災公園を設けることでヘリポートの機能を維持できるほか、災害時の活動要員の集結・活動拠点、仮設住宅の建設、津波一時避難所としても利用できる。
石垣空港と石垣港を結ぶ一般県道石垣空港線(新空港アクセス道路)が跡地を通過することから、迅速な物資の集配・供給も可能になると想定している。
この他、観光・産業ゾーンでは、アクセス道路の沿道という立地を生かした産業振興、観光振興などにつなげる土地利用を目指す。健康福祉ゾーンでは、高齢者福祉施設、介護予防施設、民間病院などの機能を想定。観光文化ゾーンでは、史跡フルスト原遺跡と連携した観光・文化施設の導入をイメージしている。
市は18日から、報告書案のパブリックコメント(住民意見募集)を実施、3月10日まで意見を受け付ける。