来年2月23日に告示される石垣市長選(3月2日投開票)で、自民党石垣市支部(支部長・砂川利勝県議)は28日、県議と市議で構成する常任総務会を開き、現職の中山義隆氏(46)の推薦を正式決定した。市議会議長の伊良皆高信氏(53)は出馬を断念、「一致団結して挙党態勢を築き、必ず勝利したい」と語った。中山氏は29日、市内ホテルで会見し、正式に出馬を表明する。
常任総務会後、会見した砂川支部長は「議長に引いてもらった。感謝したい。一緒に選挙を戦うという意思表示もしてもらい、これで団結して戦うことができる。市長も初心に返り、新たな決意。必ず勝利したい」と強調、同席した中山氏は「議長にとって重い決断だったと思う。連携を深めたい」と感謝した。
支部は中山氏と選挙協定を結んだ。中山氏によると、一期目の反省を踏まえ、議員との連携を密にすることなどを盛り込んでいるという。中山氏は近く公明党にも推薦を依頼する。
市長選に向けて支部は今月4日の常任総務会で市長選の対応を協議したが、中山氏のほか伊良皆氏(53)も出馬したいとの意思を表明。選考委員会(16人)で協議した結果、現職を選定したとの報告を受けた。しかし、これに伊良皆氏らが納得せず、調整が進められていた。
伊良皆氏は27日、砂川支部長、仲間均幹事長とともに自民党本部で石破茂幹事長と意見交換した結果、石破幹事長から「必ず一本化して保守市政を死守してください」との要望を受け、断念した。
伊良皆氏は「国においては島しょ防衛が喫緊の課題であり、革新市政に後戻りすることは絶対に阻止しなければならない。石破幹事長からのお願いもあり、今回の混乱を招いた私自らが手を下ろすのが筋。断腸の思いで決断した」と説明した。