2015年度からスタートする第4次障がい者福祉計画の策定に伴い、石垣市が昨年11月に障がい者を対象にアンケートを行ったところ、差別を受けたり、嫌な思いをしたりしたことのある人が全体の約6割に上り、障がい者に対する理解が進んでいない実態がうかがえる結果となった。障害福祉サービスについては「知らない」との回答が7割に上るなど、周知不足も浮き彫りになった。
アンケートは、65歳未満の障がい者手帳所持者ら1280人に用紙を配布。43.1%に当たる552人から有効回答を得た。
それによると、差別されたり、嫌な思いをしたことがあるか聞いたところ、「ない」の34.1%に対し、「ある」31.7%と「少しある」25.5%の合計が57.2%。差別された場所は外出先、学校や職場、住んでいる地域の順に多かった。
障がい者が利用できるサービスについては「知っている」はわずか15.4%にとどまり、「知らない」が67.9%を占めた。
障がい者や家族らの相談・助言の窓口として昨年4月、障がい福祉課に設置された基幹相談支援センターも71.4%が「知らない」と回答した。
このほか、地域社会での活動については「参加しない」の64.1%が「よく参加する」6.7%、「時々参加する」の24.3%を大きく上回り、社会参加も進んでいないことが分かった。
障がい者福祉に詳しい障がい者福祉計画策定委員会の津嘉山航副委員長は「サービスを知らない人が多い。分かってもらえる取り組みが必要で、そのためにも相談支援を充実強化しなければならない」と指摘している。