県紙報道を見ると名護市辺野古の新基地建設現場で、抗議活動の市民らが県警や海上保安部保安官らに強制排除されて連日のようにけが人が相次ぎ、胸が痛む▼同時に「移設先は辺野古しかない。粛々と進める」と沖縄の民意やこうした現場の状況を全く無視。自分たちは高みの見物で建設を強行する安倍首相や菅官房長官ら政府のお偉方に情けなさと腹立たしい思いがますます募る▼さらに自民の島尻安伊子参院議員にもあらためて「こうした現場の状況をどう感じるのか。それで満足なのか」と情けなくなる▼それというのも昨年2月の予算委で、「危険で違法な妨害活動を阻止するために警察と海保の積極的な対応が必要。政府挙げて先んじて対策を打つのが大事」と首相や関係閣僚に質問▼あろうことか「県外移設」を求めて当選した地元選出の議員が公約を破棄しただけでなく、逆にこのように国のお先棒を担いで地元住民の抗議活動を抑圧する警備強化を促し、これが現在の過剰と批判される警備になっているからだ▼特に海保の警備は、毎日の尖閣での中国公船との神経戦でいらいらのはけ口になっているとは思わないが、女性に馬乗りになったり、骨折があったりして過激だ。県警もしかりで過剰な職務遂行は県民の反発と不測の事態を招くだけだ。(上地義男)
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