石垣市は、新火葬場整備事業の実施設計に基づき立体図面を作成し、広く市民に知ってもらおうと9日から市役所ロビーでパネルと映像で紹介している。20日まで。事業は現火葬場向かい側の5085平方㍍で今年3月までに用地造成工事を行い、4月以降の早い時期に着工、来年4月の供用開始を目指している。
完成図によると、白を基調にした建物で、屋根には赤瓦を配している。煙突は見えないようにした。着火する際に煙が出るが、後は出ないという。入り口が北向きのため、エントランス部分に車寄せ用の屋根を設け、雨よけ、風よけの対策とする。
建物は地上2階建てで、延べ床面積は1405平方㍍で現施設の約5倍。1階は火葬、管理、待合の3部門で構成され、2階は集じんろ過機械室。
現施設の火葬部門は炉室(3炉)、炉前ホール(集会室)、機械室しかないが、新施設にはほかに告別ホール、収骨室、待合室2部屋、更衣室、シャワー室などが完備される。炉前ホールは吹き抜け。待合室の1部屋には畳部屋と祭壇を設け、密葬にも対応できるようにする。自然光を取り入れるため光庭も設ける。
火葬時間は冷却時間を含め70分。
現施設は、2016年度に解体し、跡地を駐車場とする。
新火葬場は▽旅立つ故人の尊厳を大切にする▽見送る人の心を大切にする▽緑に囲まれて心を癒やせる▽周囲の景観に配慮した空間をイメージしている。
総事業費は約9億円。
供用開始に向けては、市が1月14日に設置した新火葬場運営検討委員会(委員長・入嵩西正治自治公民館連絡協議会会長、委員10人)が管理運営の外部委託、利用時間や利用料金の設定などを検討している。