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侵入防止フェンスが効果 イリオモテヤマネコ

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県道沿いに整備されたイリオモテヤマネコの侵入防止フェンス=2014年8月27日、西表島高那地区

 【西表】イリオモテヤマネコが道路に侵入するのを防止するフェンスを設置した結果、道路で目撃されるヤマネコの件数が設置前に比べ約8割減少していることが環境省西表野生生物保護センターの調べで分かった。同センターの田口麻子専門員は「フェンスの設置区間だけでなく、フェンスのない区間でも目撃頻度が減っている。事故防止の効果が期待できる」としている。

 ヤマネコの交通事故は2013年に過去最多の6件発生し、14年も4件発生するなど多発する傾向が続き、竹富町は昨年8月、交通事故や子ネコの目撃情報が多発している高那地区の県道の両側延長600㍍にヤマネコの道路侵入を防止するフェンスを設置した。

 設置区間とその両端から東部・西部側約500㍍の区間で、フェンス設置前の6月〜8月下旬と設置後の8月下旬から11月末までヤマネコの目撃頻度を調査したところ、設置前の目撃情報が74件だったのに対し、設置後は16件に減少。

 フェンス設置区間では49件から9件、フェンスのない東部側で18件から2件、同西部側で5件から4件に減った。

 ヤマネコの輪禍防止を目的としたトンネル「アンダーパス」については利用状況にほとんど変化がなかったことから、アンダーパスに誘導するようなフェンスの設置が新たな課題となっている。

 フェンスのすき間などから道路に侵入したヤマネコが、フェンスが障害となって戻れなくなったケースもあった。

 町自然環境課の與那城博主事は「フェンスやアンダーパスなどもリンクさせながら解析し、効果が認められれば、区間を延ばす必要があるのかもしれない」と述べた。

 フェンスの検証結果は5日に竹富町離島振興総合センター大ホールで開かれた「イリオモテヤマネコの交通事故防止に関する勉強会」(竹富町、環境省主催)で報告された。交通事故の発生状況や野生復帰した固体の追跡状況などについても報告があった。


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