竹富町内の全13小中学校に電子黒板と児童生徒のタブレット端末を導入した町教育委員会が1月末までに全校の教職員を対象にICT活用状況の調査を実施したところ、授業での活用について「週に1回程度」「使っていない」という回答が6割を超え、十分に活用されていない実態が浮き彫りとなった。
2014年度の活用状況調査の結果、授業での電子黒板やタブレット端末の使用は「週に1回程度」が40〜47%、「使っていない」が21〜40%と多かった。「2日に1回程度」は13〜34%、「毎時間」は2〜15%となっている。
町教委の嘉良寧教育課長は「初年度で手探りの状態だったが、来年度以降もICT支援員の協力を得て、授業にICT機器を導入するノウハウを蓄積していく必要がある」と話している。
一方、教師が教材や資料集めにICT機器を使う割合は小学校で85〜93%、中学校で98〜100%、学校だよりなどの校務への活用は小学校で60—88%、中学校で77—96%と教師自身が使う割合は高かった。
担当の横目欣弥主事は「初年度だったのでICT機器の授業での活用に抵抗のある人もいるかと思うが、ICT機器の活用は難しくないという認識を持ってもらうことが第一歩だと思う。ICT支援員や校内研修などを通じて、活用実績が伸びていくことを期待している」と述べた。
町教育委では、13年度沖縄振興特別推進交付金(一括交付金)事業を活用し、町内全校に無線構内情報通信網(LAN)を設置。電子黒板を全校で20台、タブレット端末を児童生徒が一度に使用する最大の台数と担当教諭が使用する台数合わせて計179台を導入した。