スカイマークが民事再生法の適用を東京地裁に申請。石垣路線を2月から減便し、3月29日で石垣路線から撤退するという▼ス社は、南ぬ島石垣空港開港後、2013年7月に参入。現在、石垣−那覇で1日3往復6便運航。昨年1年間で、那覇空港での羽田への乗り継ぎを含め約26万人が利用している。今年は東北などからの農協観光が同社の機材をチャーターして来島するなど、新たな展開をみせていただけに、突然の撤退決定は残念だ▼ス社の魅力は普通運賃を含めた低価格設定。ス社の参入で、大手航空会社2社も追従する形で現在の低価格化が実現。割高だった先島の航空運賃体系に「風穴」を開け、利用者に航空機をより身近にした功績は大だ▼八重山事務所が29日、発表した14年の八重山観光入域は、昨年を約18万人上回る過去最高の112万余。これも航空運賃の低価格化の恩恵だ▼ス社の石垣路線からの撤退で心配されるのが、既存航空会社の運賃が元の水準に戻ること。そうなると、好調な観光に水を刺すのは避けられそうにない。地元利用者にとっても大きな痛手だ▼中山義隆石垣市長は「宮古や県と連携し、運航継続を要請したい」と話す。オール沖縄で、ス社の運航継続とともに、既存航空会社にも現状運賃の維持を訴えるべきだろう。(下野宏一)
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