新県立八重山病院の実施設計が行われるのを前に、八重山の医療を守る郡民の会(宮平康弘会長)は23日夜、「郡民参加型の新八重山病院をめざして」と題した意見交換会を市健康福祉センター検診ホールで開き、70人余が参加した。県側から完成イメージが示され、参加者からは「癒やしの空間を」と要望する声があった。
県病院事業局県立病院課の幸喜敦副参事は整備スケジュールについて「うまくいけば秋ごろに着工し、2年後に完成する。2017(平成29)年度の開院を目標として考えている」と述べた。
設計業務を受諾している設計事務所によると、基本設計はほぼ完了。具体的な機能については「今後、説明する機会があると思う」と報告した。意見交換終了後、参加者からは「施設の中身や機能について説明を受けたい」との声が相次いだ。
意見交換で発言者の一人は「生まれてから他界するまで安心できる病院にしてもらいたい。病気であってもなくても、癒やされる、明るい空間にしてもらいたい」と述べた。
この日は新病院周辺の植栽、施設内の壁などを使ったアートやインテリアなどについて住民から意見や提言を求める内容。八重山病院の本竹秀光副院長は「今後、実行委員会をつくるので皆さんの協力をお願いしたい」と呼びかけた。
意見交換を前に本竹副院長が八重山病院の歴史と現状、設計業者の伊藤喜三郎建築研究所の江口紀子氏が画像で基本計画の内容を紹介した。