昨年12月の衆院選で沖縄4区から選出された仲里利信氏(77)が19日、当選後初めて石垣入り。同日夜市内ホテルで開かれた激励会に臨んだのをはじめ、来月22日に自衛隊配備の是非で住民投票を行う与那国の反対住民から協力要請を受けた▼席上、仲里氏は幼いころの自身の沖縄戦体験から、「沖縄にこれ以上戦争につながる基地は造らせない」と普天間飛行場の辺野古移設阻止にあらためて決意を示し、自衛隊の与那国配備にも反対の考えを示した▼しかし日米同盟強化と軍備増強で「戦争する国」に突き進む安倍政権は、一連の選挙で明確に出た沖縄の民意を一切無視して辺野古移設を進め、知事に会おうともしない▼防衛費も3年連続増で4兆9千億円と過去最大に膨れ上がり、自衛隊は与那国だけでなく石垣にも配備計画が進む▼こうした安倍首相の突出した政治姿勢や言動がイスラム過激派を刺激したのか、ついにテロの脅威は邦人2人の人質殺害予告と日本にも及んでいるが、1日も早い無事解放を祈りたい▼ただ武力行使で問題が解決しないことは、終わりのない自爆テロや戦闘が続く今のイラクなどの紛争国が示している。日本は報復を招く武力より、戦後70年一度も戦争がない世界に誇る憲法9条の“平和ブランド”で引き続き国際貢献すべきだ。(上地義男)
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