ベビー・こども用品専門店の大手2社が今年、石垣市内に相次いで店舗をオープンする。㈱西松屋(大村禎史代表取締役社長)=本社・姫路市=が真栄里で今夏オープンを予定。一方、大浜には㈱しまむら(野中正人代表取締役社長)が運営するバースデイが28日に出店を控えている。同業種の大手企業が相次いで進出することで、顧客獲得競争が激化する見通しだ。
県内10店舗目の進出を目指す西松屋は、借地や店舗に関する最終契約を地元オーナーと締結。店舗は敷地面積3000平方㍍、建物は一部鉄骨コンクリート造り1階建てで、売り場面積は760平方㍍。アイテム数は約2万点。年間売り上げは1億5000万円を見込む。
同社の店舗開発部担当者は「5年前から出店計画していたが、立地条件などを満たせなかった。(バースデイと)競合になるが、あらゆる品揃えで石垣島の消費者に支持されたい」と話した。
一方、競合店を迎える形となったバースデイは全国で初めて離島に出店。店舗は敷地面積約3000平方㍍、建物は鉄筋コンクリート造り1階建て。売り場面積1100平方㍍。県内では3店舗目。アイテム数は約6万点で、年間売り上げは未公表。
出店について㈱しまむら企画室の担当者は「既存のしまむらとは違うブランドで集客を図る。(西松屋とは)業種が同じだが、消費者から支持を受けられると思っている」と語った。
一方、大手の進出に対し真栄里でベビー・こども服などを扱うブティックの女性経営者は(55)「大衆に向けて販売する量販店と個別客のリピーターを狙う当社では客層が違う。(出店は)気にしていない。逆に東側に店舗が密集することでうちへの集客に期待したい」と話した。大川にあるベビー服販売店の女性(61)は「大型店舗は出店してほしくないが、自由競争社会なので仕方ない。個人経営店は太刀打ちできない。店を閉める方向で考えている」と複雑な表情で語った。