Quantcast
Channel: 八重山毎日新聞社
Viewing all articles
Browse latest Browse all 16833

過日、「あけもどろ」と銘打った華千の会…

$
0
0

 過日、「あけもどろ」と銘打った華千の会・與那國久枝八重山のおどり稽古道場の発表会「踊り根生い十二」が開かれた▼舞踊を違った角度から楽しんでもらおうと、初の試みのファッションショー形式で民謡をバックに衣装や小道具が紹介され、ひと味違った演出に居眠りする暇もなく楽しめたとの声も▼豊かな芸能の島、八重山には数多くの舞踊がある。琉球古典舞踊の影響を受け誕生し、島人の美意識により洗練され、創作されたといわれる▼八重山ならではの小道具や彩り物、被り物も多彩で舞いを完成させる上でも小道具の効果は大きい。祭りの奉納芸能やイベントで踊りは見ていても小道具までは意識して見てない人も多いと思う。また金銀の扇子や四つ竹くらいは知っていても今では使われなくなったエーク(櫂)やバーキ(竹かご)などを知らない世代も増えたのでは▼衣装や小道具は地域によっても違う。一つ一つに込められた意味があり、先人たちの舞踊にかける情熱と美意識の高さがうかがえ、琉舞ほど華やかではないが素朴で清雅な雰囲気は八重山舞踊の魅力▼だが暮らしの中から生まれ、身近にあった道具も生活様式が変わった最近では使わなくなったり手作りできる長老が少なくなっているのが心配だ。島の伝統を次代へつなぐための課題の一つだろう。(辻本順子)


Viewing all articles
Browse latest Browse all 16833

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>