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大浜中の初優勝をたたえる

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■37年目で初の県制覇

 去る16日の沖縄県中学駅伝競走大会(県中体連主催)で大浜中男子が、最終区で豊見城中に逆転で初優勝するとともに、37年目にして初めて八重山勢悲願の県制覇を果たした。八重山勢は2005年に石垣中男子が2位になったが、沖縄一のハードルは高く、なかなか頂点には立てなかった。

 八重山地区中体連の上里多一会長は「新たな歴史をつくってくれた」と選手はじめ指導者らのがんばりと快挙をたたえたが、その通り「駅伝大会」が盛んな八重山は、3年前の10年に沖縄一周市郡対抗駅伝でついに悲願の沖縄一を果たし、さらにマスターズあやはし駅伝大会も同年に3年ぶり2度目の優勝、今回大浜中が「駅伝王国八重山」に輝かしい新たな一ページを加えた。

 来月1日には中学生から60代まで約300人の老若男女が石垣島一周を駆け抜ける第39回八重山毎日駅伝大会が開催されるが、今回の大浜中の県制覇で大会はさらに盛り上がるだろう。

 

■「目標はただ一つ」でV

 それにしても「目標はただ一つ、県大会優勝」の合言葉通りの見事な優勝だった。八重山から4校を含む男女とも25校が出場した今大会。大浜中は10位でスタートしながらも徐々に順位を上げて3区5位から後半は2年生が底力を発揮。4区3位、5区2位でトップを18秒差の射程にとらえ、最終区6区で島袋が1500㍍県1位の走りでトップの豊見城中を抜き去り、地区大会の1時間7分18秒を2分近くも短縮する1時間5分23秒で見事初優勝、八重山勢の悲願を果たした。

 それは今年から顧問となった前監督の当山哲郎教諭(33)の悲願達成の瞬間でもあった。6年前に赴任した当山教諭は12年に石垣で開かれる県大会に向けてチーム強化に乗り出し、毎月の校内の1500㍍走で好タイムの生徒に声掛け。そして連日朝練、夕練の猛練習を重ねてきた。その結果が男子は今年まで地区大会負けなしの5連覇で黄金時代を築いてきた。

 そして臨んだ昨年の八重山大会。地元勢は石垣中女子が3位で健闘したが大浜中男子は6位。これに選手たちが「悔しかった」と発奮。今回崎田尚孝監督と二人三脚でようやく悲願の頂点に立った。それも区間1位なしのチーム一丸となった総合力での初優勝だ。

 

■波及効果の広がり期待

 県代表として今月30日に九州、12月15日に全国大会に出場するが、悔いのない走りで上位に挑んでもらいたい。そして来年、再来年地元の高校で「都大路」出場という郡民の悲願をかなえてもらいたい。八重山は目前に迫っているあと一歩の壁が突き破れない。

 それは本土のある指導者によると、八重山は都大路を狙っている割にはチームとしても個人としても練習量が絶対的に少ないためという。それが素質的にずばぬけた選手が何人かいても総合力で劣ることになるという。 

 今回の大浜中(伊志嶺哲男校長、394人)の快挙が、各面で同校はじめ八重山の子どもたちのいい刺激になってほしい。そこには目標を早く見つけて頑張る大切さがあるからだ。こうしたスポーツの波及効果は大きい。


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