竹富町が招集した竹富町議会臨時会は16日、本会議を開かず流会した。当局は臨時会に西表製糖工場の工事遅れに伴う農家支援策として、財政調整基金から本年度一般会計に総額約2800万円を繰り入れる補正予算案の上程を予定していた。本会議前の議案説明で当局が工事が遅れた責任の所在を明確にせず、最後まで対応策を示さなかったことに野党系町議が反発した。町議会事務局では「流会は初めてではないか」としている。流会後、川満栄長町長は「早めに臨時議会を開けるように速やかに対応したい」と述べた。
午後1時過ぎから開かれた全員協議会で、川満町長は工事の遅れについて「鉄鋼搬入が遅れた社会的な現象」として事業者側にも責任を問わない姿勢を示した。
これに西大舛騠旬氏と新田長男氏が「業者にも職員にも責任はなく、工事が遅れたことによる負担を町民が支払うということは納得できない」「二度も三度も同じことを繰り返しながら、社会情勢の変化で通るはずがない」と反発。
川満町長は「農家を救済していくための施策をしっかりと行っていくことが責任の取り方だと思う」と述べ、理解を求めたが、全員協議会は物別れに終わった。
その後、新博文議長が仲介して協議したが、当局が責任の所在と対応策を示さず、会期日程や議事進行を決める議運も開かれず、会議規則で定められている午後5時を迎え、流会となった。