「尖閣諸島開拓の日」の14日、石垣市は市民会館中ホールで式典を開き、魚釣島を開拓した故・古賀辰四郎氏の偉業をたたえ、尖閣諸島が市の行政区域であることを内外にアピールした。中山義隆市長は「尖閣諸島が対立の場としてではなく、自然が残る場として、多くの国民に認知されることを望む」と述べ、尖閣諸島の貴重な自然環境を強調した。
式典は、2010年12月の市議会で「尖閣諸島開拓の日を定める条例」が制定されて以降、開催されており、今年で5回目。約180人が出席した。
中山市長は式辞で、中国の尖閣周辺の領海領空を侵犯している事案に懸念を表明、「あらためてわが国の固有の領土、石垣市の行政区域であることを確認したい」と述べた。
1945年7月3日に起きた尖閣列島戦時遭難事件にも言及、「戦後70年を迎えるに当たり、悲惨な戦争を二度と起こさないよう恒久平和を希求し、歴史を風化させることなく後世に正しく伝えていくことが犠牲になった御霊に報いることになる」と平和への誓いを新たにした。
翁長雄志知事(呉屋幸一県八重山事務所長代読)、知念辰憲市議会議長、八重山市町会副会長の川満栄長竹富町長が祝辞。政党からは民主党の渡辺周衆議、
次世代の党から浜田和幸参議があいさつした。
式典では、市が尖閣諸島自然環境基礎調査地形で製作したビデオも上映された。