肉用牛の2015年初セリが黒島家畜市場で11日午前、八重山家畜市場で同日午後から2日間、開かれた。子牛価格は黒島が前年初セリを4万2276円(8.6%)、八重山が3万3042円(6.5%)上回るご祝儀相場となった。特に黒島は前回(14年11月)を1万8096円上回る市場史上、最高価格を付けた。八重山は昨年12月を1万4823円下回った。初セリでは両市場合わせて887頭が取引され、総額は4億4907万円だった。
両会場では初セリに先立ち11日にセレモニーがあり、主催者を代表してJAおきなわの砂川博紀理事長が昨年の県内全市場や郡内の両市場の取引実績を紹介しながら「和牛素牛の育成産地として一大産地化を確立するためにも育種価の高い優良繁殖牛を確保する必要があり、一括交付金などを活用し、優良母牛の増頭を図りたい。生産農家、行政との連携を強化し、肉用牛振興を推進し、農家所得の向上に取り組みたい」とあいさつ。
黒島で川満栄長竹富町長、八重山で八重山市町会長の中山義隆石垣市長らが祝辞を述べた。
セリは両会場とも行政やJAの代表らが農家に代わって牛の手綱を引いて初セリがスタート。子牛の最高価格が黒島で77万円台、石垣で95万円台が出るなど連続する高値に沸き、幸先良いスタートを切った。
初セリの実績は八重山が2日間で取引頭数736頭、取引総額3億7683万円。子牛の平均価格は53万3568円で、前年初セリを3万2647円上回ったが、過去最高値を付けた昨年12月を1万4823円下回った。
子牛の最高価格は雄(去勢)が95万9040円、雌が78万840円だった。
黒島では取引頭数151頭、取引総額7224万円。子牛の平均価格は53万5350円と、前年初セリを4万2276円、前回(昨年11月)を1万8096円上回るご祝儀相場となった。
子牛の最高価格は雄(去勢)が77万3280円、雌は64万9080円だった。