屋良部半島内の石垣市有地で計画されている石垣不発弾保管庫整備事業で、県は崎枝公民館が条件付きの賛成多数で建設を容認したことを受け、用地造成工事を進めている。3月末には保管庫施設を完成させる予定だ。保管庫には4月以降、新たに発見された不発弾が信管離脱など安全化処理を施した後、一時保管されることになる。
保管庫は1600平方㍍の敷地のうち、21平方㍍に建設するもの。高さは2.5㍍。周囲の壁は17㌢のコンクリート、屋根はガリバリウム鋼板を使用。入り口の扉は二重扉にし、外扉は3㍉以上の鉄板とする。
保管庫周辺は周囲を3.2㍍の土手で囲み、外周にはフェンスを張り巡らせ、侵入防止を徹底する。敷地内に警備小屋(約10平方㍍)を設ける。日中は人的警備、夜間は機械警備で対応する予定だ。
保管庫建設事業は、市の簡易施設が火薬取締法の基準を満たしていないため、市が県に要望して実現。保管庫は最も近い住宅から440㍍、崎枝中学校から2600㍍の位置にあり、それぞれ同法の基準の8.8倍、16.2倍の距離を保っている。
崎枝公民館は昨年10月26日の臨時総会で、「どこかが受け入れないといけない」などとして賛成多数で容認、▽不発弾の搬送時に生活道路を使用しないこと▽県道から保管庫までの道路を整備すること―など5項目を要望している。
當真政光総務部長は「公民館には工事の内容や工程について県の情報を提供しており、要望事項についても応えられると考えており、きちんと対応していきたい」と話した。
市の公共施設敷地内にある一時仮保管庫にある12発の不発弾について、市は島内で処理するなどの対応を検討している。