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Channel: 八重山毎日新聞社
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正月の変化を痛感する。昔は三が日というと…

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 正月の変化を痛感する。昔は三が日というと、千鳥足で街を歩く男性が目につき、泥酔して訪問宅で寝てしまう人もいた。酔って靴やネクタイを投げ捨てる有名人も▼毎年のことだけに、近所の子どもたちも心得たもの。拾った靴などを石垣の上に置き、あとから夫人が回収して回るというのどかな光景も見られた。ところが、最近は街を歩く人すら少ない▼観音堂参拝へ行く人は相変わらずだが、そこを除けば車すら少ない。お年玉を狙い、自宅周辺で待ち構える子どもを見かけることもない。自宅にじっとしているか、家族でどこか旅行へ出ているのだろうか。街で見かけるのは観光客ばかり▼今年は車用のしめ縄も、ほとんど見なかった。数年前まで、しめ縄を付けた車が数多く走っていた。ところが今年は経費削減だろうか、タクシーやレンタカーなどの営業車両もほとんどしめ縄を付けていない▼世の中が忙しくなったためだろうか、平日と正月の境が分かりにくくなっている。盛り上がるのは年越しのカウントダウンで、あとは家族でそれぞれの正月休みを自由に過ごすようだ▼都市化の波だろう。親族や友人関係を重視していた時代から、個人・家族中心に切り替わりつつある。その中で心をなごませるのが地域の合同生年祝賀会。それも数少なくなっており、ぜひ継続してほしいものだ。(黒島安隆)


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