竹富町が進めている国指定史跡、下田原城跡(波照間島)の土地公有化手続きは2014年度内に一歩前進する。同城跡の中心に位置し、8人の代表名義で登記されている波照間老人クラブ名義の用地は、年度内にそのうち2人目の登記移転が完了する見通し。町教育委員会文化財係の仲盛敦係長は「年度内にもう1人分の移転手続きを進めたい」と3人目の登記移転と、早めの史跡整備に関する基本構想への策定着手に意気込みを話した。
下田原城跡の中心に位置する通称「ぶりぶち公園」は1972年に同老人クラブが整備。当時は8人の代表名義で登記しており、現在、その相続名義人は68人になっている。
町では城跡公園の整備に向けて土地の公有化を進めており、13年度に当時の老人クラブ代表名義人1人目の登記移転を完了。
本年度内には2人目の手続きを終える見込みで関係者も残り54人となる。
川満栄長町長も5月に現地を視察。「感銘を受けた。しっかりと国指定の城跡らしい整備を進めたい」と述べ、土地公有化後は早急に整備を進める考えを示している。