地球温暖化防止に貢献しようと退職金で設置した太陽光発電。太陽豊かな南国なのでもうかる(償還も早まる)かもしれないとの下心も▼ところが、始めて分かったのは、沖縄は私たちが思っていたほど太陽が降り注ぐ島ではなかったということ。通年では曇天の日も多く日照時間は山梨、静岡、埼玉県などにかなわない▼当然曇りや雨は発電・売電に影響する。12月の推移を見ても銀行などから借り入れて設置した家庭では返済に苦慮するのではないか心配になってきた▼国から再生エネルギーの買い取りを求められている電力会社もこんな天気任せの発電状況では、高性能蓄電システムを備えない限り火力発電との組み合わせには懸念が残り接続申し込みに枠を設けざるを得ないだろう。ただ買い取りは一般電気料に上乗せされて会社のふところを痛めていないはずだから、今後とも可能な限り再生エネルギーへは目を向けてほしい▼八重山は設備が丈夫で導入費が安ければ昼夜関係なく動く風力発電、生ごみや排せつ物、酒かすなどを原料とするバイオマス発電も有望▼ただ、断っておくが太陽光発電がダメだということではない。石油などと違って枯渇の心配はないし設備量産による低廉が進めば蓄電池との組み合わせで、どこでも停電のない暮らしが実現する。(仲間清隆)
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