石垣島製糖構内に設置された集中脱葉施設のトラッシュ除去装置を更新する改修工事がこのほど完了し、17日から始まる同社の今期操業から使用を開始する。更新された施設の処理能力は1時間50㌧。土砂の除去では、円筒状の装置を回転して除去するこれまでのシステムから、3段階に分かれた三角形のロールスクリーンを回転させ、その衝撃で土砂をふるい落とすシステムに変わり、除去効率が向上した。
同施設は、収穫したサトウキビと一緒に搬入される葉や土などのトラッシュ(不純物)を除去する施設。
旧施設の設置から20年余りが経過し、老朽化が進んだことから、施設を運営する石垣市農業開発組合(又吉健夫理事長)が事業主体となり、本年度の県と市の県振興特別推進交付金(一括交付金)を活用し、総事業費1億6178万円でトラッシュ除去装置一式を更新した。
根株の除去装置も設置し、原料の歩留まり向上が期待される。ぬれた葉がらの活用が可能となったほか、葉がらを細かく切ることで、利用する用途が拡大する。
15日午後、施設の竣工(しゅんこう)式があった。又吉理事長はテープカットの後、「職員一丸となりこの施設を安全無事故で運転したい」とあいさつ。石垣島製糖の加納成浩社長は「待ちに待った施設が完成した。安全で効率的な運転で、石垣島の経済発展に寄与したい」と決意を示した。
石糖は今期7万5734㌧の原料搬入を計画している。