石垣市が誇るボクシングの元世界チャンピオン・具志堅用高氏(59)の国際ボクシング殿堂入りが4日、決まった。日本人4人目の快挙だ。来年6月14日に表彰式典が行われるという▼具志堅氏は1976年10月、初の世界戦でWBA世界ライトフライ級王座を獲得。独特のアフロヘアーと、サウスポーからの強打で日本記録となる13連続防衛。「カンムリワシ」の異名を取った。防衛記録はまだ破られていない▼リングを離れても最近はバラエティー番組などにも多数出演。その飾らない人柄と「ちょっちゅね」に代表されるユニークな発言で大人気だ▼防衛後、石垣に凱旋(がいせん)し、オープンカーでパレードした様子は、当時中学生だった筆者も記憶に残る。そこから防衛戦のたびに電波状態が悪い中、ラジオにかじりついていたものだ▼昨年12月、石垣港離島ターミナルにブロンズ製モニュメントが完成。除幕式に参加した具志堅氏は「チャンピオンになって帰ってきたみたいだ」と大喜び。市の観光大使としてテレビを通して石垣市のPRを宣言した▼具志堅氏は進学先の興南高校でボクシングに出合い、本人の努力、そして訪れたチャンスをつかんだ。このサクセスストーリーは市民、郡民の大きな励みだ。国際殿堂入りを郡民を挙げて祝いたい。(下野宏一)
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