県ハイヤー・タクシー協会八重山支部(請盛真実支部長)は4日夕、双葉公民館で恒例の「交通事故防止法令特別講習会」を開いた。同支部では11月28日に会員が飲酒運転と事故不申告(あて逃げ)の容疑で逮捕されたばかり。講習会には会員約150人が参加し、飲酒運転根絶にまい進することをあらためて誓った。
請盛支部長は「起きてはならないことだった。公共交通機関ということを再認識するとともに、二度とこのようなことが起こらないよう、乗務員一人一人がプロドライバーとしての自覚を持ってもらいたい」と再発防止を訴えた。
同協会の新垣良勝統括部長は「ハイヤー・タクシーは人の命を預かる仕事。安心・安全を自覚してもらいたい」と注意を喚起した。
最後は乗務員代表の味村啓三さんに合わせて全員が「乗務員一人一人が交通ルールを守り、『飲酒運転は犯罪である』との強い心で行動する」|など4項目の飲酒運転根絶を力強く宣言した。
講習会では八重山警察署交通課の上里悟巡査部長が同署管内の交通事故の状況について説明した。
それによると、今年10月末までの人身事故件数は93件(前年同期比9件減)、死亡事故2件(同1件増)。飲酒運転の検挙数は49件(同2件減)で、うち12件が二日酔い運転だった。また、悪質な17件は逮捕されている。
上里巡査部長は「飲酒運転は自分だけでなく周囲の人も不幸にする。協会でも飲酒運転をしない、させないという環境をつくってほしい」と述べた。
講習会は、乗務員の資質向上や安全運転意識の強化を図るため毎年、年末に開いている。