少雨傾向が続く八重山地方は27日、発達した積乱雲の通過で、石垣市伊原間で105㍉を記録するなど、久しぶりにまとまった雨が降った。石垣島地方気象台によると、石垣島で100㍉以上の雨を観測するのは5月23日以来6カ月ぶり。農作物に恵みの雨となったほか、真栄里ダムにも午後9時半までに53㍉の雨量があり、貯水率は38.8%と前日の35.8%から若干回復した。
石垣島地方気象台は同日午前11時25分に与那国島地方に、同日午後5時20分に石垣島地方にそれぞれ大雨洪水警報を出して注意を呼びかけた。
与那国空港(所野)では1時間最大降水量が同日午前11時33分に76㍉、石垣市伊原間で同日午後5時56分に76㍉、川平で同日午後5時25分に53.5㍉に達するなど激しい雨に見舞われた。
また、総雨量は伊原間で降り始めの午後4時から午後8時30分までに105㍉を記録したほか、川平で94.5㍉、西表上原38.5㍉、盛山26.5㍉、登野城で13㍉。与那国祖納では降り始めの午後9時から午後8時30分までに93㍉の雨が降った。
県八重山土木事務所の観測によると、真栄里ダムでは夜間断水が始まった20日以降、21日の23㍉を上回る53㍉の雨を観測。27日午後9時30分現在、毎秒2.45㌧の流入量があり、今後も水位が回復する可能性があるが、水事情が好転するまでには至っていない。
週間天気予報では、28日から12月4日までの向こう1週間も気圧の谷や湿った気流の影響で雲が広がりやすく、雨の降るところがあるという。