「第13回海・川の名人」(公益社団法人全国漁港漁場協会主催)の名人選考でこのほど、元漁師の平良正一さん(91)=石垣市伊原間=が名人に認定され、岡山県立真庭高校(同県真庭市)の吉田静梨奈さん(2年)が15日から2日間インタビューした。
平良さんは約70年間の漁師について語り、吉田さんは「子どものころから働き、さまざまな困難を乗り越えてきた平良さんの話を聞いて、何事にも前向きに取り組んでいこうと思うようになった」と感想を述べた。
全国漁港漁場協会は、海や川の食文化、生活文化の継承、海や川を守るための活動を続ける人などを名人に認定。ことしは19人を認定した。
高校生によるインタビューは、自然と関わるさまざまな職種の名人を訪ね、名人の知恵や技、生きざま、考え方を学ぶもの。
平良さんは宮古島出身。11歳のころに母親と弟の3人で石垣島に渡ったが貧困で生活が苦しかったため、漁業にいそしんだ。10年ほど前に漁師を引退。
認定に平良さんは「豊かな伊原間の海が私に漁師を続けさせてくれたおかげ。これからも海の恵みに感謝していきたい」と話した。