8月から続く渇水で竹富町に続き、石垣市も20日から夜間断水に踏み切ることを決めた。断水時間は午後11時から翌日午前6時までの7時間▼一般家庭はほぼ寝ている時間帯で、トイレ用水などを除き生活に大きな影響はなさそうだが、夜間営業する飲食店などや、帰宅が遅い職種の人にとっては困った問題。場合によっては営業時間の短縮などにもつながりかねない▼断水は、少雨傾向で、水がめの真栄里ダムの貯水量低下に加え、水源となる河川や地下水の水量低下を受けての措置。市内で断水となれば18年ぶりの断水となった2011年8月以来3年ぶりだ▼その時は8日間の夜間断水の末、農林水産大臣の「特例水利許可」を受け、底原ダムからの農業用水を使い、急場をしのいだ。だが、今回は底原ダムの貯水率も40%を割り込んでおり、同様な措置を望むのは厳しそうだ▼かって多くの家に設置されていた高架水槽は、水道水の安定供給で多くが撤去され、新築時に設置しない家が増えた。断水期間や時間が長引くようであれば撤去、未設置を悔やむ声も聞かれそうだ▼石垣島地方気象台が発表した天気予報は今日から週明けにかけ「曇り雨」。ダム近辺にまとまった雨が降り、断水が見送られることを期待したい。それまでは市民の節水が求められる。(下野宏一)
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