石垣市は10月から、年末徴収強化月間(12月まで)として給与や不動産などを差し押さえるなど滞納処分に取り組んでいる。税務課によると、10月末までに預貯金など464件の差し押さえを実施、強制家宅捜索も法人を含めて3回行った。今後も、差し押さえた不動産の公売やタイヤロック(自動車の差し押さえ)など幅広い滞納処分を行い、税負担の公平性と自主財源の確保に努めるとしている。
国税徴収法によると、督促状を発送した日から10日を経過しても滞納者が完納しないとき、徴収職員は滞納者の財産を差し押さえなければならないと義務を課している。
10月末までに▽預貯金250件▽給与110件▽家賃14件▽不動産81件を差し押さえた。同月末現在の滞納繰り越し分は3億6303万円で、前年同月末の5億720万円から大幅に圧縮されている。
市税の徴収率(現年度分、滞納繰り越し分)も同月末現在で59.2%と前年同月の56.1%から3.1ポイント上昇。過去最高を記録した前年度徴収率92.1%を上回るペースで推移している。
市税を滞納すると、延滞金が課せられることになっており、納期限の翌日から1カ月間は年2.9%、それ以降は同9.2%の割合で加算される。税務課では「市中銀行の金利と比較しても高い」として納期内納付を呼びかけている。
県税市町村税の徴収強化月間は11〜12月となっているが、八重山3市町では昨年から10月から前倒しで実施している。