石垣市は、防災無線用スピーカーの音達範囲が限られていることから、既存のスピーカーの性能を向上させたり、新たに情報を伝達するシステムを構築したりすることができないか、検討している。防災情報多様化システム整備基本計画を来年3月までに策定し、これをもとに順次、難聴地区を解消していく考えだ。
防災危機管理室によると、島内には現在、51基のスピーカーが設置されており、来年3月までには2基増設する予定。ただ、スピーカーを設置しても建物の立地条件や風向きによっては聞き取れない箇所があることから、同室は市民から情報をもとに難聴地区がどれくらいあるか調査を進めている。
これと併せ、スピーカーから音声が届く範囲も調べており、10月30日には市役所屋上に設置されているトランペット型と、新タイプのスリム型で試験放送を行って性能を比較した。
順番に音声を流し、業者や職員が250㍍、500㍍離れた地点で聞こえるかどうか確認。これを3方向で実施した。新型は500㍍先まで達するとされており、従来タイプより音量が大きく、音声も明瞭だった。同室は「今後の検討材料にしたい」としている。