建設工事が遅れている西表製糖工場について、竹富町は11月に地元で建設完了の見通しなどを説明することにしている。同工事は年内に完了する予定だったが、全国的な鉄鋼関連の加工・搬入の遅れで、9月末の工事の進捗(しんちょく)率で15・28%の遅れが発生。11月初旬には建材の鉄鋼が搬入され、建屋建築が始まることから、工程のめどがつくのを待って、同月中に説明会を開くことにしている。
農林水産課の田代仁課長補佐によると、町は工事の遅れを取り戻すため、工事発注を一括ではなく4工区に分けて発注。
ただ、来年1月上旬の操業開始に間に合わない可能性が高まっており、西表島さとうきび生産組合の山城富正組合長らは21日午前、竹富町役場で川満栄長町長に工期内の完了を要請するとともに、遅れる場合には工事完了期を早期に確定するよう求めた。
山城組合長は「刈り取りが遅れれば、来期に向けた肥培管理や春植え、株出しも遅れ、全体に影響してくる。工期内の完了をお願いしたい」と要望。
組合員らは「操業開始日が分からない状況ではアルバイトの募集が出せない」「アルバイトにいつ現地入りしてもらえばいいか答えられない」、「すべて刈り取ることができるか不安」などと訴えた。
川満町長は「毎週の工程会議で工期内の終了に努力するよう業者に求めている」と述べた。
西表では今期、9月1日時点で収穫面積約147㌶、生産量8987㌧のキビ生産量を見込む。
西表糖業の操業開始時期は過去5期で12月5日から1月6日。