西表島の一部で少雨傾向が続いていることから、竹富町は今後もまとまった雨が降らなかった場合、週明けにも庁内で会議を開き、竹富島と波照間島を除く町内全域について時間断水の実施方法の検討に入る可能性がある。断水を実施する場合には、防災無線で住民に周知する。時間断水が実施された場合、町内全2327世帯(9月末現在)の80%で影響が出る見込み。
石垣島地方気象台によると、西表島(上原宇那利崎)の9月の月間雨量は78㍉で平年値267.7㍉の30%を下回った。10月は上原で14日までに降水量40㍉を観測しているが、10月の平年値は205.1㍉で月平均の20%程度にとどまっている。
このため、町水道課は8日から節水を呼びかけている。
週間天気予報も今週いっぱいは「晴れ時々曇り」で降水確率は10~30%と、まとまった雨は期待できない状況。
町内では西表島内の五つの水源地にせきを設けて取水した水を小浜島、黒島、新城島、鳩間島に海底送水管を通して配水している。 町水道課によると、西表島内五つの水源地はいずれも深刻な状況。当初は西表島大見謝川の上流から臨時的に取水する計画だったが、「大見謝川の水量も少なくなっているため、2級河川の仲間川から取水することも視野に県と調整したい」(宮良用和課長)としている。
断水の基準について宮良課長は「ダムの貯水率のような基準がなく、断水を実施する基準が分かりにくい面もある」としたうえで「時間断水を実施する際は各地域に情報を提供し、節水を呼びかけていかなければならない」と話した。
時間断水が行われた場合、町内全2327世帯4222人のうち、波照間276世帯533人、竹富183世帯361人を除く1868世帯3328人に影響が出る見込み。
石垣島から送水を受けている竹富島と、海水を淡水化している波照間島は対象にならない。